まつ毛貧毛症薬(グラッシュビスタ)とは
上まつ毛の長さ、豊かさ(太さ)、濃さを改善する外用薬です。睫毛貧毛症(まつ毛が不足していたり、不十分であったりすること)の患者さんに使用されます。もともと緑内障の治療薬として使用されている医療用医薬品ですが、「まつげが伸張する」という副作用があり、米国では2009年から睫毛貧毛症に使われ、2013年10月の時点で世界23ヵ国で使用されています。日本でも2014年に厚生労働省によって睫毛貧毛症に対して製造販売が承認され、日本で使用できるようになりました。健康保険は使えず、自費診療となります。
グラッシュビスタの効果
この薬を毎日塗布すると、まつ毛が長く、太く、濃くなることが期待できます。ただし、発毛可能な毛包が存在しない場合には本来の効果が得られないことがあります。また、使用を中止するとこの薬の使用前の状態に戻ります。
グラッシュビスタの副作用
・メラニンの増加によりまぶたが黒ずむことがあります。また、目の周りが多毛になったりすることもあります。
・まぶたのかゆみ、目がしみる、目のかゆみ、目の痛みなどの症状(角膜上皮障害[点状表層角膜炎、糸状角膜炎、角膜びらん])があらわれることがあります。このような自覚症状が持続する場合にはただちに受診してください。
グラッシュビスタの使用に注意が必要な方
・妊婦または妊娠している可能性がある人は原則として使用禁止。
(動物実験で経口投与した場合に、早産、流産や胎児死亡などが報告されています。)
・授乳中の婦人は使用を避けてください。やむを得ず使用する場合には、授乳を中止してください。
(動物実験で母乳に移行することが報告させています。)
・小児(15歳未満)に対する安全性は確立されていません。
特発性睫毛貧毛症に対する有効性
特発性睫毛貧毛症を対象とした試験(国内第Ⅲ相臨床試験)
対象:特発性睫毛貧毛症を有する日本人成人173例
ビマトプロスト(グラッシュビスタ)群88例、プラセボ群85例
出典:グラッシュビスタ®製品概要パンフレット
http://vst-beauty.jp/glashvista/professional/pc/about/characteristic.html
長さの変化 (ビマトプロスト=グラッシュビスタ)
濃さの変化 (ビマトプロスト=グラッシュビスタ)
太さの変化 (ビマトプロスト=グラッシュビスタ)